自転車に傘固定は違法?ホルダーやスタンドも?法律徹底検証!

前回は、手で傘をさしながら自転車を運転することの違法性について解説しました。

 

それは傘を差すことが片手運転が前提になるので危険運転になってしまうからですね。

 

では、自転車用のアクセサリで固定する形で傘をさすのであれば、合法になるのでしょうか。

 

今回は法律内容をこれでもかと詳しく掘り下げて、傘の固定が違法か合法かを追ってみました。

 

前回の傘差し運転に関する記事は以下で紹介しています。ご興味あればぜひご覧いただければと思います。

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自転車に傘を固定することは規制違反?

 

まず、自転車への傘の固定が「傘をさす」行為に当たるのか否か、という点はひとまず置いておき、車両に固定するということは積載物にあたり、それに関する規制が道交法に定められています。

 

前回の記事で解説したように、自転車は道交法上「軽車両」に該当するわけですが、その軽車両の積載の制限に関する規制を定めた規定が道交法57条2項です。

 

道交法57条2項は、

 

「公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要があると認めるときは、軽車両の乗車人員又は積載重量等の制限について定めることができる。」

 

と規定し、ここでもまた各都道府県の公安委員会が定める規則に委任しています。

 

そこで前回と同様にして、3都県の公安委員会規則を見ていくことにします。

 

東京都道路交通規則10条

「法第57条第2項の規定により、軽車両の運転者は、次に掲げる乗車人員又は積載物の重量等の制限をこえて乗車をさせ、又は積載をして運転してはならない。
(1)(2)略
(3) 積載物の長さ、幅又は高さは、それぞれ次の長さ、幅又は高さをこえないこととする。
ア 長さ 自転車にあつてはその積載装置の長さに0.3メートルを、牛馬車及び大車にあつてはその乗車装置又は積載装置の長さに0.6メートルを、それぞれ加えたもの
イ 幅 積載装置又は乗車装置の幅に0.3メートルを加えたもの
ウ 高さ 牛馬車にあつては3メートルから、牛馬車以外の軽車両にあつては2メートルから、それぞれの積載をする場所の高さを減じたもの」

 

千葉県道路交通法施行細則7条

 

「法第57条第2項の規定により軽車両の運転者は、次の各号に定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法の制限を超えて乗車をさせ、又は積載して軽車両を運転してはならない。
(1)(2)略
(3) 積載物の大きさの制限は、次に掲げる長さ、幅及び高さのいずれをも超えないものとする。
ア 長さ 自転車及び荷車にあつては、その積載装置(リヤカーを牽けん引する自転車にあつては、その牽けん引されるリヤカーの積載装置。以下この条において同じ。)の長さに0.3メートルを加えたもの、牛馬車及び大車にあつてはその乗車装置又は積載装置の長さに0.6メートルを加えたもの
イ 幅 積載装置の幅に0.3メートルを加えたもの。ただし、普通自転車にあつては、全幅が0.6メートルを超えないこと。
ウ 高さ 3メートル(自転車にあつては1.5メートル、大車及び荷車にあつては2メートル)からその積載をする場所の高さを減じたもの」

 

埼玉県道路交通法施行細則8条

「法第57条第2項の規定により軽車両の乗車人員又は積載物の重量若しくは大きさの制限を次のように定める。
(1)(2)略
(3) 積載物の長さ、幅又は高さ 次に掲げる制限を超えて車両を運転してはならない。
ア 長さ 積載装置の長さに0.3メートル(牛馬車及び荷車にあつては0.6メートル)を加えたもの
イ 幅 積載装置の幅に0.3メートルを加えたもの
ウ 高さ 3メートル(自転車にあつては2メートル)から、それぞれ積載する場所の高さを減じたもの」

 

このように、いずれの規則でも積載物の長さ、幅、高さの規制がなされていることがわかりますね。

 

このうち、特に傘を固定しての運転という観点から重要なポイントは、太字で表しているです。

 

いずれも、幅に関しては積載装置の幅から0.3メートルを超えてはならないということになっています。

 

つまり、固定する装置の幅に30㎝を加えた幅を超える積載物は載せることができないことになります。

 

そうすると、ほとんどの傘は自転車の幅から30㎝以上はみ出して開くことになるため、これらの規定に違反することになるわけです。

 

この規定に違反した場合、罰則はあるのかですが、これは各都県共通して道交法121条1項7号に基づき、2万円以下の罰金又は科料に処せられます。

 

傘の固定は「傘をさす」行為にあたるのか?

 

では次に、前回の記事で紹介した「傘をさす」行為として、5万円の罰金に処せられる可能性はないのかを解説していきます。

 

今一度、東京都道路交通規則を例にとって見てみると、

 

「傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと」

 

が遵守事項となっています。

 

よくよく読んでみると、「傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等」の部分は例示であり、より本質的なのは

 

「視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法」での運転が禁止されているということです。

 

したがって、傘を固定して運転する行為も、「視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法」であればこの規定による規制の対象となるのです。

 

雨傘・日傘(晴雨兼用含む)・長傘・折りたたみ傘など、種類を問わず、自転車走行中に傘をさす行為が禁止されていることがわかりますね。

 

もっと直接的に、自転車走行中の傘をさす行為に含めることを明示している都道府県もあるんですよ。

 

例えば、三重県。

 

実際の交通規則を見てみると、

 

三重県道路交通法施行細則16条

 

「法第71条第6号の規定により車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次の各号に掲げるものとする。
(1) かさをさして(車体に固定した場合を含む。)、自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。

 

と定めています。

 

自転車での傘持ち運びにおすすめの傘ホルダー紹介!

 

自転車を運転中に傘をさす行為が違法であることは、十分おわかりいただけたかと思いますが、差していなくても、手に持って運転することも危険です。

 

とはいえ、持ち運びできないと不便ですよね。

 

そこで、ここでは自転車本体フレームに固定して傘を持ち運ぶための自転車用アクセサリをご紹介したいと思います。

 

 

ABS樹脂製で傷みにくく、取り付けも比較的簡単にすることができます。

 

これでしたら、傘を挟み込む場所がない自転車にもおすすめですね。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

 

前回の記事とあわせて、自転車を運転中に傘を使用することはいかなる態様でも許されないことがおわかりいただけたと思います。

 

どうしても雨がっぱやレインコートを着ずに雨を避けたいという方にお勧めなのが、以下記事で紹介されているようなレインキャップです。

 

⇒自転車レインキャップでおすすめは?おしゃれレインハット紹介!

 

ただし、強い雨の場合はレインキャップだけで雨を避けるのは難しそうです。

 

その場合は、以下の動画のような装備をするほかありません。

 

でも横風には弱いんですよね・・・

 

こちらから動画をどうぞ!

 

実際に取り締まりがなされることはまれですが、いずれにせよ自転車の運転中の傘の使用は危険ですので、たとえ雨が続く梅雨時期だとしても絶対にやめましょう。

 

梅雨の時期のもう一つの悩みといえば、洗濯物が乾かないことですね。

 

部屋干しする場合、以下の記事で紹介されているような除湿器を使うことで効率よく乾燥させることができます。

 

⇒アイリスオーヤマ除湿器の部屋干しの電気代は?エアコンと比較!

 

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